卓球は小さい頃から強くないと、トップになれない?
今回のテーマは卓球は小さい頃から強くないと、トップ選手になれないのか?ということです。
先日はラグビーのW杯が行われましたが、日本代表選手の中にも高校まで他の競技をしていた選手がいます。
プロ野球でも、高校まで無名だった選手が日本を代表する選手になるケースが珍しくありません。
ソフトンバンクの千賀 滉大 投手は育成枠出身ながら、今シーズンノーヒットノーランを達成しました。
ダルビッシュ 有、田中 将大がメジャーに行った日本では、巨人の菅野 智之投手と並んで千賀投手を日本№1に挙げる人も多いと思います。
卓球では無名だった選手が、後になって伸びてきたというパターンは他競技より少ないと思います。
最近では大島 祐哉選手(東山高→早稲田大→木下グループ)がそのパターンだと言われています。
高校は名門東山でしたが、全国では上位の成績を残していません。
ただ、中学時代は陸上選手として活躍したほどの身体能力の持ち主であります。
もう一人昔の話ですが、2003年パリの世界選手権でシングルス優勝したシュラガー選手(オーストリア)がいます。
幼い頃から卓球はしていたようですが、ジュニアの頃は世界的な選手ではありませんでした。そして、30歳にして世界チャンピオンになった珍しい選手です。30歳といえば中国代表なら引退している年齢です。
ここで私なりの見解です。
ポイントは、
①卓球には強い練習相手が必要。(他競技より重要度が高い)
②強い練習相手がいる環境を手に入れるには、幼い頃から実績がある方が有利。個人でその環境を手に入れるには、よほどの強運かお金が必要。
技術的には、幼い頃から強くなくてもジュニアからシニアの時期に恵まれた環境で練習すれば世界のトップになれると思います。
カルデラノ選手(ブラジル)現世界ランク6位は、中学生になってから本格的な練習を始めた選手です。
ブラジルという卓球の伝統のない国でしたが、フランス人コーチが才能にほれ込み、特別な環境で育ててきたという背景があります。
しかし、実績のない選手が恵まれた環境で練習するというところが、卓球において一番実現困難なことなのだと思います。
特に卓球はボールが最も軽い競技ということで、身体の小さい子どもでも大人に勝てるスポーツであります。
ですから幼い頃から練習を積めば、飛び級的に良い戦績をあげることが可能です。
先日は松島 輝空選手(木下グループ・田阪卓研 小学6年)が日本代表にもなったこともある実力者、上田 仁選手(岡山リベッツ)に勝ちました。
幼い頃から実績をあげれば、ホープスやジュニアのナショナルチームに召集され、良い練習環境が手に入ります。
しかし、そうでない場合、特別に練習相手を設けるには、かなり費用がかかりますし、レベルが上がればナショナルチーム的なところに行かないとそのレベルの相手はいないことになります。
中学や高校の強豪校に入っても中心的な選手が優遇されることが、多々ありますので、実績のない選手が恵まれた環境を手にすることは難しいと考えられます。
卓球は練習相手が強くないと良い練習はできません。
コーチによる多球練習でも負荷のかかった練習はできますが、実戦的な練習はやはり強い相手が必要になります。
自分の打った球を返してくれて、自分が取れないような強い球を打ってくれる相手がいるわけです。
バドミントンなら、二人で相手をすれば一人より強いのでいいのですが、卓球はダブルスの方が弱くなってしまうので、どんな球でも返してくれるAI卓球マシンがないとそういう環境は作ることができません。
野球やラグビーでも練習環境はとても大切だと思いますが、練習相手の有無のウエイトが、卓球程重くないと思われます。
幼い頃からの強化も良いのですが、実績はないけど、才能とやる気に満ちている人を育てていくプログラムもあって良いのではないかと思います。卓球界にはカルデラノ選手のような埋もれている人がたくさんいるのではないかと思うからです。大器晩成型のすごい選手を見てみたいですね。
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